芦田愛菜さんのおすすめ本を読んでみたい。でも、長いリストを見ても、どの一冊から手に取ればよいか迷いますよね。
物語に入り込みたいなら『かがみの孤城』、人との関係をじっくり考えたいなら『ツナグ』、絵と一緒に冒険を楽しみたいなら『おしいれのぼうけん』が候補です。いずれも芦田さんが2019年のインタビューで具体的に触れた作品です。
ここでは本人の発言と出版社の紹介を照らし合わせ、3冊の違いと選び方を整理しました。芦田さん自身が書いた読書案内『まなの本棚』についても紹介します。作品の結末には触れません。
芦田愛菜のおすすめ本、まずは3冊の違いを比較
次の表の「選ぶ目安」は、作品の内容をもとにした当サイトの提案です。芦田さんが順位を付けたランキングではありません。
| 本・著者 | どんな物語? | 選ぶ目安 |
|---|---|---|
| かがみの孤城 辻村深月 | 不思議な城に集まった7人を描く物語 | 学校や居場所の悩みと、謎のある展開に関心がある |
| ツナグ 辻村深月 | 亡くなった人との一度限りの再会をめぐる連作長編 | 家族や友人に伝えたいことを考えてみたい |
| おしいれのぼうけん ふるたたるひ・たばたせいいち | 二人の子供が力を合わせて進む冒険絵本 | 親子で読みたい、絵のある本から入りたい |
「芦田愛菜さんが好きな本だから」と難しい一冊から始める必要はありません。気になる設定があるか、文章や絵をもう少し見たいと思えるか。その感覚を入口にしてみてください。
『かがみの孤城』|中学生の本選びにも考えたい一冊
『かがみの孤城』は、居場所を失った主人公・こころが、光る鏡の向こうの城へ導かれる物語です。そこに集まるのは、似た境遇にある7人。城に隠された鍵を探すことになります。
不思議な世界が舞台ですが、扱われるのは学校や人間関係にもつながる切実な問題です。「なぜこの7人が集まったのか」という謎と、「安心して過ごせる場所はどこか」という問いの両方に関心がある人には、有力な候補になるでしょう。
芦田さんは2019年のHugKumの取材で、『ツナグ』と『かがみの孤城』を通して辻村深月さんに強く惹かれたことを話しています。本人が好きだと語った作家の世界を知る、という意味でも入り口にしやすい作品です。
中学生が読むなら、文字の見やすさも確認
『かがみの孤城』には、ポプラキミノベル版の上下巻もあります。同じ題名でも版によって文字の配置や挿絵などが異なるため、書店の見本や出版社の紹介で、自分が読みやすいものを選びましょう。
また、学校でのつらさを扱う内容が気になる場合は、無理に読み進めなくて大丈夫です。「同年代が主人公」という理由だけで、すべての中学生に同じ本が合うわけではありません。
作品情報:ポプラ社『かがみの孤城』紹介/作品公式サイト
『ツナグ』|「もう一度会えるなら」を考える物語
辻村深月さんの『ツナグ』は、生きている人と亡くなった人の再会を仲介する「使者」を描いた連作長編です。一度だけ会えるとしたら、誰を選び、何を伝えるのか。依頼する人ごとに異なる事情が描かれます。
家族への思いだけでなく、友人への複雑な感情なども扱うため、単に心温まる再会を想像して読むと印象が違うかもしれません。相手がいなくなって初めて気付くこと、言えないまま残る言葉に関心がある人に向いた選択肢です。
出版社の目次には、アイドル、長男、親友など、異なる立場を扱う章が並びます。長編を一度に読み切ろうとせず、章を区切りに読む計画を立てやすいのも、選ぶときのポイントです。
シリーズは、まず題名が『ツナグ』の巻から
続編に『ツナグ 想い人の心得』がありますが、最初の一冊を探しているなら、まずは『ツナグ』を選ぶと迷いません。書店や図書館では、著者名の「辻村深月」と題名を一緒に確認してください。
作品情報:新潮社『ツナグ』/続編『ツナグ 想い人の心得』
『おしいれのぼうけん』|小学生や親子で読むなら
『おしいれのぼうけん』は、さとしとあきらが、おしいれの中で恐ろしいねずみばあさんに出会う冒険絵本です。ふるたたるひさん・たばたせいいちさんによる作品で、童心社の書誌情報では80ページあります。
短い絵本を一冊、というよりは、絵をたどりながらまとまった冒険を楽しむ本として考えると選びやすくなります。怖い場面への感じ方には個人差があるので、読み聞かせなら子供の反応に合わせて区切るのもよいでしょう。
芦田さんは幼い頃に読んだこの本を読み返し、怖さだけでなく二人の友情に目が向くようになったと語っています。同じ本でも、年齢や経験が変わると気付くところが変わる。その楽しみ方を試す一冊にもなりそうです。
なお、物語には先生が子供をおしいれに閉じ込める場面があります。出版社は、この行為を肯定しているわけではないと説明しています。親子で読む際には、冒険の面白さと大人の行動を分けて話すこともできます。
作品情報:童心社『おしいれのぼうけん』/出版社から読者への説明
『まなの本棚』は小説?芦田愛菜が書いた読書案内
ここまでの3冊は、芦田さんが読んだ他の作家の作品です。一方、『まなの本棚』は芦田愛菜さん自身による本の紹介や読書の話を収めた書籍。2019年に小学館から刊行されました。
本人の小説を探すつもりで買うと違いがあるため、この点は押さえておきたいところです。出版社の案内では、絵本や小説など幅広い本を取り上げ、辻村深月さんや山中伸弥さんとの対談も収録しています。
具体的な物語を今すぐ読みたいなら、先に紹介した3冊から。芦田さんがどう本を選び、何を感じながら読んでいるかを知りたいなら、『まなの本棚』から。この違いで選ぶと、自分の目的に合いやすくなります。
書籍情報:小学館『まなの本棚』
芦田愛菜の読書法から、初心者が取り入れたいこと
小学館の2019年の紹介記事では、芦田さんが特別な読書時間を決めるというより、日常の短い空き時間に本を開く様子が紹介されています。何冊読むかだけでなく、続きが気になる本が生活のそばにあることにも注目したいですね。
これを参考に始めるなら、次のような方法が考えられます。以下は当サイトからの提案です。
- まず冒頭を少し読む:あらすじだけで決めず、文章の調子や会話が自分に合うか試す。
- 区切りを小さくする:一冊を読み切ることより、今日は一場面、明日は一章と考える。
- 感想は一行でも残す:「この人の考えは意外だった」など、自分が引っ掛かった点を書いておく。
読書感想文用に選ぶ場合も、評判の高さだけでなく、自分が考えを書けそうな問いがあるかを見てみましょう。『かがみの孤城』なら居場所、『ツナグ』なら伝えたい言葉、『おしいれのぼうけん』なら友達と力を合わせることが、考え始める手掛かりになります。
参考:小学館による『まなの本棚』紹介(2019年7月20日)
気になる一冊から、芦田愛菜の本の世界へ
今回の3冊は、2019年の本人の取材で確認できる読書エピソードをもとに選びました。現在の最新ランキングではありませんが、作品の設定や本の形を比べると、自分に合う入り口が見えてきます。
謎のある物語に惹かれたら『かがみの孤城』、人の思いを考えたいなら『ツナグ』、絵を見ながら冒険したいなら『おしいれのぼうけん』。迷ったら、まず一冊の冒頭をのぞいてみてください。
本人の発言の出典:HugKum「芦田愛菜さんに聞く、読書好きになる秘訣とは?」(2019年8月3日)
セレブ論 – cereb-ron