藤井風はなぜ英語が話せる?父の影響と洋楽、全英語詞アルバムへの歩み

ピアノとヘッドホン、語学ノートから世界へ音楽が広がる水彩画

藤井風さんの海外インタビューを見て、「どうしてこんなに自然に英語で話せるの?」と気になったことはありませんか。歌だけでなく、作品への思いやユーモアまで英語で伝えている姿が印象的です。

その背景には、幼い頃の父の働きかけ、洋楽に親しんだ時間、実際に世界へ言葉を届ける経験があります。ひとつの勉強法だけで説明するより、音楽と英語がどのようにつながってきたかをたどると、理解しやすくなります。

この記事では、本人のインタビューと公式情報をもとに、英語との出会いから全英語詞のアルバム『Prema』までを整理します。最後に、藤井さんの発信を使って英語を楽しむための具体的な見方も紹介します。

藤井風はなぜ英語が話せる?最初のきっかけは父の影響

英語との接点は、海外での活動が始まってから突然生まれたものではありません。Spotifyが2020年の「Early Noise」で公開した紹介資料には、藤井さんが幼い頃から父にピアノやサックス、英語を教わっていたことが記されています。

また、2021年の「NHK MUSIC SPECIAL」での本人の発言を掲載した筑摩書房のコラムでも、幼少期に父から英語を教わり、英語や英語の曲を好きになったという経緯が確認できます。

父から教わったことと、英語の音楽を好きになったことがつながっているのがポイントです。受験や資格だけを目的に英語に向き合った、という説明では捉えきれない出発点ですね。

一方、これらの資料から毎日の学習時間や使った教材、父の指導内容の全体までわかるわけではありません。「この方法だけで話せるようになった」と、具体的な訓練を付け加えるのは避けたいところです。

出典:Spotify「Early Noise 2020」紹介資料、webちくま「シンプルであること」

洋楽はどんな存在だった?聴く・調べる・演奏する経験

公式プロフィールによると、藤井さんはジャズやクラシック、R&B、ソウル、ポップなど幅広い音楽を聴いて育ちました。12歳の時に、実家の喫茶店で撮影したピアノカバーをYouTubeに投稿したことが、のちの音楽活動につながっています。

2025年のMelodic Magazineのインタビューでは、父からジャズピアノを教わり、古いジャズを聴いていたことを本人が振り返りました。その後の1980〜90年代の音楽については、YouTubeの動画やアルバムを自分で探して聴き、惹かれていったと話しています。

親が用意した音楽を受け取るだけでなく、気になった音を自分で調べ、聴く範囲を広げていたのですね。英語も、好きな音楽へ近づくための言葉として身近にあったことがうかがえます。

ただし、「洋楽を聴けば誰でも藤井風さんのように話せる」とは言えません。歌を歌うことと、質問を理解して会話を続けることは異なる力です。音楽との深い関わりは背景のひとつとして捉え、会話力のすべてを歌だけに結びつけないことも大切です。

出典:藤井風公式プロフィール、Melodic Magazineの本人インタビュー(2025年9月1日)

英語MCにも挑戦!2021年の配信ライブで語ったこと

英語は、好きな作品を受け取るためだけでなく、自分の思いを届ける言葉にもなっていきました。わかりやすい例が、2021年9月の日産スタジアムからの無観客配信ライブです。

Billboard JAPANのインタビューで藤井さんは、普段の国内ライブと同じように日本語のMCでもよいと考えていた一方、世界へ配信され映像も残るため、英語でも話すよう周囲に後押しされたと説明しています。

英語で話す姿だけを見ると、いつでも余裕があるように感じるかもしれません。でも本人の言葉からは、届ける相手を意識し、必要に応じて挑戦してきたことがわかります。

このライブは日本語の歌も含む公演でした。英語でのMCは、日本語の曲をやめるためではなく、曲の向こうにある気持ちを世界の視聴者と共有するための橋渡しだったと考えられます。

出典:Billboard JAPAN「藤井風の配信ライブから考える“Free”と“HELP EVER HURT NEVER”の意味」

藤井風の英語の曲を聴くなら『Prema』|全9曲を収録

英語での表現を作品としてじっくり聴きたい人には、2025年9月5日発売の3枚目のスタジオアルバム『Prema』が入口になります。公式サイトは、全9曲が英語詞であると案内しています。

知りたいこと 公式情報からわかる内容
作品名 Prema
発売日 2025年9月5日
収録曲数 全9曲
歌詞の言語 全曲英語詞
収録曲の例 Hachikō、Love Like This、Prema

公式ページには曲目に加え、各曲の歌詞へのリンクがあります。通常盤には対訳ブックレットも付くため、音だけで楽しむ段階から、言葉の意味を確かめる段階へ進みやすい作品です。

英語で書く理由は「海外に届くから」だけではない

2025年9月5日公開のNMEの取材で、藤井さんは、英語で考えると言葉や視界がよりシンプルで明確になるという趣旨を語っています。複雑にしすぎず、伝えたいことを澄ませたいという本人の志向とも結びついていました。

英語は海外の人に通じる便利な手段であると同時に、自分が何を言いたいのかを見つめ直す表現の道具にもなっているのですね。

Melodic Magazineの取材では、英語のポップミュージックへの思いを込めた作品であることや、制作が挑戦の連続だったことにも触れています。英語で話せることと、英語の作品を完成させることは同じではなく、制作では新たな挑戦もあったとわかります。

出典:公式『Prema』作品ページ、NMEの本人インタビュー

藤井風の英語をもっと楽しむには?歌と会話で聴き方を変える

「自分も英語に触れてみたい」という人は、長い取材を最初からすべて理解しようとせず、興味のある短い部分を入口にすると取り組みやすくなります。以下は本人が公表した勉強法ではなく、記事で紹介した素材を楽しむための提案です。

歌は1曲の短い部分から、公式の歌詞と照らす

まず曲を聴き、気になった一節を公式ページの歌詞で確認してみましょう。英語の歌では、音楽に合わせて音がつながったり伸びたりするため、文字だけを見た時と違って聞こえることがあります。

意味を確認してからもう一度聴くと、最初に聞こえなかった言葉が見つかることもあります。全文を暗記するより、自分が好きな部分をひとつ見つけるほうが、次も聴きたくなるきっかけを作れます。

取材では「どんな質問への答えか」を先に見る

会話の英語を知りたいなら、歌より本人のインタビューが向いています。アルバムについての質問なのか、影響を受けた音楽についてなのか。話題を先に押さえると、知らない単語が出ても内容を追いやすくなります。

短い回答を聴いてから記事を読み、もう一度音声に戻る、という順番でもよいでしょう。字幕や文字起こしは助けになりますが、自動表示には誤りもあるため、意味が不自然な箇所はそのまま覚えないようにしたいですね。

藤井風の英語に関するよくある疑問

英語は完全な独学なの?

少なくとも、幼少期に父から教わった背景は確認できます。そのため「誰にも教わらず、すべて一人で身につけた」と言い切るのは正確ではありません。その後の学習の全過程も公表されているわけではなく、独学という言葉だけでまとめないほうが実態に近いでしょう。

TOEICの点数や英検の級はわかる?

今回確認した公式資料と本人の取材では、資格試験のスコアを特定できませんでした。動画で英語を話していることと、試験の点数は別の情報です。推定スコアを本人の実績として受け取らないよう注意したいところです。

まとめ|好きな音楽から、自分の思いを届ける英語へ

藤井風さんの英語には、父の影響で親しみ始めた幼少期、洋楽を自分で探して聴いた経験、世界へ発信する場での実践がつながっています。『Prema』では、その言葉がアルバム全体の表現にも広がりました。

流暢さだけに注目するより、英語を使って何を受け取り、何を伝えたいのかを知ると、歌やインタビューを聴く楽しみが増します。まずは気になる1曲や短い回答から、藤井さんの言葉に耳を傾けてみてください。

音楽と英語の関わりが気になる人は、森崎ウィンさんの英語と海外での活動を紹介した記事もあわせてどうぞ。

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